「積立投資を始めたけど、このままで大丈夫?」
積立投資は「ほったらかしでOK」と言われますが、やってはいけないことをやってしまうと、せっかくの複利効果が台無しになります。この記事では、初心者が陥りがちな5つの失敗と、その対処法を解説します。
やってはいけないこと① 相場が下がったときに売る
最もやってはいけないNG行動です。
株価が10〜20%下落すると「このまま持ち続けて大丈夫?」「損が出る前に売った方がいい?」という不安が生まれます。しかし、そのタイミングで売るのは最悪の選択です。
なぜダメなのか 積立投資の強みは「ドルコスト平均法」です。相場が下がったときに売らず買い続けることで、安い価格でより多くの口数を買えます。下落時こそ「安く買えるチャンス」です。
歴史的に見ると 過去のデータでは、リーマンショック・コロナショックなど大きな暴落があっても、長期的には株価は回復・上昇してきました。積立を続けた人は大きなリターンを得ています。
対策
- 積立設定を「自動」にして相場を見ない習慣をつける
- スマホの証券アプリを毎日開かない
- 下落は「セール」と考える
やってはいけないこと② 積立を途中でやめる
「しばらく出費が多いから一時停止しよう」「相場が怖いから少し休もう」という気持ちはわかります。しかし積立を止めることは複利の連鎖を断ち切ることになります。
数字で見る影響 月3万円を年利5%で20年積み立てた場合:
- 継続した場合:約1,233万円
- 5年目〜7年目の2年間停止した場合:約1,050万円(約183万円の差)
たった2年間の停止でも、長期的に大きな差が生まれます。
対策
- 積立額を減らしても止めない(月3万円→月1万円に減額してでも継続)
- 固定費の見直しで積立原資を確保しておく
- 緊急資金を別に用意して積立を崩さない体制を作る
やってはいけないこと③ 高コストの投資信託を選ぶ
同じ指数に連動するファンドでも、信託報酬(運用コスト)が大きく異なります。コストの差は長期では大きな差になります。
信託報酬の違いによる影響(月3万円・20年・年利5%の場合)
| 信託報酬 | 20年後の資産額 | 差額 |
|---|---|---|
| 0.1%(低コスト) | 約1,233万円 | ― |
| 1.0%(高コスト) | 約1,094万円 | 約139万円の差 |
| 2.0%(超高コスト) | 約961万円 | 約272万円の差 |
信託報酬が2%違うだけで、20年後に270万円以上の差が出ます。
おすすめの低コストファンド
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー):信託報酬 約0.057%
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500):信託報酬 約0.09%
→ オルカン(全世界株)とS&P500どっちがいい?初心者向け解説
対策
- 信託報酬0.2%以下のインデックスファンドを選ぶ
- 銀行窓口でおすすめされた投資信託は要注意(高コストが多い)
やってはいけないこと④ 毎月積立額を変える
「今月は給料が多かったから多めに積み立てよう」「今月は出費が多いから少なくしよう」と毎月積立額を変えるのはNGです。
なぜダメなのか 積立投資の効果は「毎月一定額を機械的に積み立てる」ことで発揮されます。高いときに多く買って安いときに少なく買うと、ドルコスト平均法の効果が薄れます。
また、毎月判断が必要になると「面倒」「続けるのが嫌になる」という心理的負担が生まれます。
対策
- 積立額は最初に決めたら変えない
- 増額するなら「給料が増えたとき」「固定費削減に成功したとき」のみ
- 「自動積立設定」にして手動操作を不要にする
やってはいけないこと⑤ 緊急資金なしで全額投資する
「少しでも多く投資に回したい」という気持ちはわかりますが、緊急資金なしで全額投資に回すのは危険です。
リスク 急な出費(医療費・家電の故障・転職など)が生じたとき、緊急資金がないと投資を売却するしかありません。相場が下落しているタイミングで売れば損失が確定します。
必要な緊急資金の目安 生活費の3〜6ヶ月分(手取り24万円なら72〜144万円)
対策
- まず緊急資金60〜80万円を銀行に確保する
- 緊急資金が確保できてから投資を始める
- 緊急資金と投資口座は別の口座で管理する
積立投資で「やること」まとめ
やってはいけないことの逆が「正しい行動」です。
| やってはいけないこと | 正しい行動 |
|---|---|
| 下落時に売る | 下落時も積立を続ける |
| 途中でやめる | 少額でも継続する |
| 高コストファンドを選ぶ | 信託報酬0.2%以下を選ぶ |
| 毎月積立額を変える | 自動積立で一定額を継続 |
| 緊急資金なしで全額投資 | 緊急資金確保後に投資開始 |
よくある質問(Q&A)
Q. 積立投資を始めたばかりですが、すぐに含み損が出ています。やめた方がいいですか? やめないでください。始めてすぐに下落することはよくあります。10年・20年の長期で見れば一時的な含み損は誤差の範囲です。積立を続けることが大切です。
Q. 積立投資はいつ始めればよかったですか? 「20年前」が最善でしたが、次善は「今日」です。始めるなら早いほど複利の恩恵が大きくなります。
Q. 積立投資はいつ売ればいいですか? 基本的には必要になるまで売らないことが正解です。老後資金として使う場合は、60〜65歳になったタイミングで少しずつ取り崩すのが一般的です。
まとめ
積立投資でやってはいけない5つのことをまとめます。
- 相場が下がったときに売る:下落時こそ買い続けるタイミング
- 積立を途中でやめる:少額でも継続することが複利の鍵
- 高コストの投資信託を選ぶ:信託報酬0.2%以下のインデックスファンドを選ぶ
- 毎月積立額を変える:自動積立で一定額を機械的に継続する
- 緊急資金なしで全額投資する:まず60〜80万円の緊急資金を確保する
積立投資で大切なのは「正しく始めて、ただ続けること」です。
積立投資の始め方はこちら。 → 積立投資の始め方【手順通りにやれば10分で完了】
複利の力を数字で確認したい方はこちら。 → 複利の力とは?毎月3万円を積み立てると20年後にいくらになるか
つみたてサラリーマン 管理人


コメント