積立投資を始めようとしたとき、いちばん悩んだのが「貯金と投資、どれくらいの割合にすればいいのか」だった。
全部投資に回すのは怖いし、かといって全部貯金では増えない。ネットで調べても「人による」と書かれていて、結局どうすればいいのかわからなかった。
そこで自分なりに整理してたどり着いたのが、「まず守りの現金を確保してから、残りを投資に回す」という順番の考え方だ。この記事では、貯金と投資の割合の決め方を、会社員向けにわかりやすくまとめる。
「何対何」の前に決めるべきこと
貯金と投資の割合は、いきなり「7対3」などと数字で決めるものではない。
先に決めるべきは、生活防衛資金がいくら必要かだ。ここが土台になる。
生活防衛資金とは、病気・失業・急な出費などに備えて、現金で確保しておくお金のこと。これが十分にあるかどうかで、投資に回していい金額が変わってくる。
つまり、貯金と投資の割合は「防衛資金が貯まる前」と「貯まった後」で分けて考えるのが正解だ。
→ 生活防衛資金はいくら必要か?会社員が備えるべき金額の目安
ステップ1:まずは貯金を優先する時期
生活防衛資金が貯まっていない段階では、割合は貯金多めにする。
会社員の場合、生活費の3〜6ヶ月分が防衛資金の目安だ。たとえば月の生活費が20万円なら、60万〜120万円を現金で確保しておきたい。
この金額が貯まるまでは、毎月の余剰資金の多くを貯金に回す。投資はゼロにする必要はないが、この時期は「守りの現金づくり」を優先するイメージだ。
貯金を効率よく進めるには、給料日に自動でお金をよける「先取り貯金」の仕組みが役に立つ。
→ 先取り貯金とは?給料日に自動でお金を移すだけで貯まる仕組み
ステップ2:防衛資金が貯まったら投資多めに切り替える
生活防衛資金が確保できたら、割合を投資多めにシフトする。
ここからは、防衛資金として置いた現金には手をつけず、毎月の余剰資金を積極的に投資へ回していく。守りの現金がある安心感があるので、多少相場が下がっても落ち着いて続けられる。
このタイミングで、NISAを使ったインデックス投資の積立額を増やしていくのがおすすめだ。守りが固まってから攻めに移る、という順番が大切になる。
→ 【初心者向け】積立投資とは?会社員が始めるべき理由を解説
毎月の収入からの割合の目安
では、毎月の手取りからどれくらいを貯金・投資に回せばいいのか。
ひとつの目安として、手取りの2割を「貯金+投資」に回せると、無理なく資産形成が進む。手取り25万円なら、月5万円だ。
この2割を、状況に応じて貯金と投資に振り分ける。
- 防衛資金がまだない人:貯金に多め(例:貯金4・投資1)
- 防衛資金が貯まった人:投資に多め(例:貯金1・投資4)
もちろん、まず2割の確保が難しい人は、1割から始めても構わない。大事なのは割合そのものより、「先に一定額をよけて、残りで生活する」習慣をつくることだ。
年代・家族構成でも割合は変わる
適切な割合は、ライフステージによっても変わってくる。
20代・独身 使えるお金の自由度が高く、時間も味方につけられる。防衛資金が貯まれば、投資多めにしやすい時期だ。
30代・家族あり 教育費や住居費など、まとまった支出が増える。防衛資金は少し厚めに確保し、投資とのバランスを取りたい。
近く大きな出費が控えている人 数年以内に使う予定のあるお金(住宅資金・教育資金など)は、投資ではなく貯金で確保しておく。投資は「当面使わないお金」で行うのが原則だ。
大原則:生活防衛資金は投資に回さない
割合をどう決めるにしても、絶対に守りたいルールがひとつある。
生活防衛資金は投資に回さないことだ。
いざお金が必要になったとき、相場が下がっていたら、損を確定させて売るしかなくなる。守りの現金と、増やすための投資は、はっきり分けて考える。
この線引きさえ守れば、あとの割合は多少ざっくりでも問題ない。「防衛資金を現金で確保し、余剰資金を投資に回す」――この順番を意識するだけで、貯金と投資のバランスは自然に整っていく。
→ 新NISAとは?会社員が知っておくべき制度の基本と始め方
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