今週、久しぶりにスーパーで食パンを手に取って、正直ちょっと固まった。いつもの山崎製パンのパンが、また値上がりしている。「あれ、この前も上がってなかったっけ?」と思わず妻に聞いてしまった。実は今月、家計にジワジワ効いてくるニュースが二つ重なっている。今日はその話をしたい。
いま何が起きているのか
ひとつは為替だ。7月3日、ドル円は一時160円台まで動いたものの、6月には約40年ぶりに162円台まで円安が進んだ。専門家の間では「上値の目途が見当たない」とまで言われている状態だ。政府・日銀による円買い介入への警戒感は高いものの、日米の金利差が大きく縮まるシナリオは描きにくく、構造的な円安圧力はしばらく続くとされている。
もうひとつは物価だ。帝国データバンクの調査では、7月だけで食品2,269品目が値上げ予定とされている。冒頭の食パンもそのひとつで、山崎製パンは約1年半ぶりの改定。即席麺大手3社も7月1日から値上げに踏み切った。値上げの主因は物流費と包装・資材コストの上昇で、その背景には中東情勢の悪化もあると言われている。
この二つ、実はつながっている。円安で輸入コストが上がり、それが食品や資材の値段に跳ね返る。私たちの財布が薄くなる流れは、為替から始まっているわけだ。
会社員にとって、これは何を意味するか
給料はそう簡単には上がらない。でも支出は確実に増える。第一生命経済研究所の試算では、4人家族で年間約8.9万円の負担増になる可能性があるという。ボーナスが出ても、右から左に消えていく感覚は、多くの会社員が実感しているはずだ。
ただ、円安は悪いことばかりじゃない。外国資産を持っている人にとっては、円建ての評価額が膨らむ追い風でもある。実際、NISAのつみたて投資枠対象ファンドの含み益は15兆円を超えて過去最高を更新した。首位は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」だ。円安と米国株高の両方に乗っている人は、資産をしっかり増やしている。
具体的に、何ができるか
まず投資。私は楽天証券でNISAを使い、S&P500系のインデックスに月10万円を10年続けている。円安局面では「今は高いから待とう」と考えがちだけれど、為替のタイミングを読むのはプロでも難しい。だからこそ淡直に積立を止めないことが、外貨建て資産を持つ一番現実的な方法だと思っている。
次に固定費。値上げに対抗するなら、変動しにくい支出を削るのが効く。私は日本通信SIMに乗り換えて、スマホ代を月5,500円ほど下げた。年間にすれば6万円以上。食品の値上げ分をこれだけで相殺できてしまう計算だ。食費を我慢するより、精神的にもずっとラクだった。
そして電気・ガス。政府の補助が7〜9月に再開され、3か月で最大5,000円ほどの軽減が期待できるとされている。この手の支援は自分から申請しなくても反映されることが多いが、明細は一度チェックしておいて損はない。
値上げのニュースを見るたびに気が重くなるけれど、円安が資産の追い風になっている面もある。守り一辺倒で縮こまるより、固定費で守って、投資で攻める。この二本立てが、いまの会社員にとって現実的なバランスなんじゃないかと、食パンの値札を見ながら改めて思った。


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