楽天証券で積み立てを始めて10年になる。毎月10万円、給料日の翌日に自動で引き落とされるように設定して、あとは基本的に何もしていない。
最初に口座を開いたとき、「ETFか投資信託か」で本当に迷った。調べれば調べるほどわからなくなった時期がある。今はその迷いが懐かしい。
この記事では、ETFが何なのか、投資信託と何が違うのかを、10年積み立て続けてきた視点から解説する。
ETFって何?ひと言で言うと
ETFは「上場投資信託」のことで、Exchange Traded Fundの略だ。
株みたいに証券取引所に上場していて、取引時間中にリアルタイムで売買できる投資信託というのが最もシンプルな説明になる。
日経平均に連動するもの、S&P500に連動するもの、全世界株式に連動するものなど、種類はたくさんある。一口に「ETF」と言っても中身はさまざまで、そこも最初に混乱したポイントだった。
普通の投資信託と何が違うのか
ここが一番大事な部分なので、丁寧に説明する。
投資信託とETFは、「複数の株や債券をまとめて買える商品」という点では同じだ。でも、いくつか決定的な違いがある。
値段が決まるタイミングが違う
普通の投資信託は、1日に1回だけ基準価額が決まる。注文を出しても、その日の夜か翌日にならないと実際の購入価格がわからない。ETFは株と同じで、取引時間中ならリアルタイムで価格が動く。今いくらで買えるかがその場でわかる。
コストが違う
ETFは一般的に信託報酬(保有中にかかるコスト)が安い。たとえばS&P500に連動する米国ETFだと年0.03〜0.07%程度のものがある。投資信託でも最近は0.1%を切るものが増えてきたが、ETFの方がまだコストで優位なケースは多い。
分配金の扱いが違う
ETFは原則として分配金が現金で支払われる。対して、投資信託(特にインデックスファンド)は分配金を自動で再投資してくれるタイプが多い。長期積立なら複利効果のために再投資した方が有利で、これが自分が投資信託を選んでいる理由のひとつだ。
自分が10年間、投資信託を選んできた理由
正直に言うと、ETFの方がコストが安いのはわかってる。
それでも投資信託を選び続けているのは、「自動積立の手間がない」という一点に尽きる。
楽天証券で毎月10万円の設定を一度やってしまえば、あとは何もしなくていい。給料日翌日に自動で買ってくれる。ETFも一部の証券会社では自動積立に対応し始めているけど、まだ投資信託ほど柔軟じゃない。
本業が忙しい会社員にとって、「考えなくていい仕組みを作る」ことが最優先だった。コストのわずかな差よりも、続けやすさの方が長期的には重要だと、10年経ってから改めて思う。
ETFが向いているのはどんな人か
ここまで読んで「ETFって微妙なの?」と感じた人がいるかもしれないが、そうじゃない。
ETFが向いているのは、まとまった資金(数十〜数百万円)を一括で運用したい人、コストを1円でも削りたい人、株のようにリアルタイムで価格を見ながら売買したい人、といったケースだ。
一方、毎月少額から自動積立したい人、NISAのつみたて投資枠をフル活用したい人、「ほったらかしで増やす」スタイルの人には投資信託の方が使いやすい。
どちらが優れているというより、自分のスタイルに合う方を選ぶのが正解だと思う。
日本で買えるETFの例
参考までに、よく知られているETFを挙げておく。
国内の証券取引所で買えるものとしては、TOPIX連動の1306(NEXT FUNDS TOPIX連動型)、S&P500連動の2558(MAXIS米国株式S&P500上場投信)、全世界株式連動の2559(MAXIS全世界株式上場投信)などがある。
海外ETF(米国市場上場)だと、米国株式全体に連動するVTI、S&P500連動のVOO、全世界株式連動のVTといった銘柄が有名だ。ただし海外ETFは外貨建てになるので、為替リスクと為替手数料が発生する。始めのうちは国内ETFか投資信託から入る方が話がシンプルになる。
よくある質問
ETFはNISAで買えますか?
買える。ただしNISAの「つみたて投資枠」は対象商品が決められていて、多くのETFは対象外になる。ETFをNISAで買いたいなら「成長投資枠」を使うことになる。
ETFと投資信託、どちらからスタートすればいいですか?
初めての積立投資なら投資信託の方がスタートしやすい。少額・自動積立・再投資まで全部まとめてやってくれる。ETFはある程度投資に慣れてから検討しても遅くない。
ETFも暴落しますか?
する。市場全体が下がればETFも下がる。株と同じ動きをするので、リスクゼロではない点は覚えておいてほしい。
個人的な結論
ETFは「安くて透明性が高い良い商品」だと思っている。
ただ、毎月コツコツ積み立てる会社員スタイルには、投資信託の自動積立の方が実際には使いやすい。自分は10年そうしてきたし、これからも変えるつもりはない。
ETFを知った上で、それでも投資信託を選ぶ。それが今の自分の結論だ。
「ETFに興味が出てきた」という人は、NISAの成長投資枠を使って少額から試してみるのが入門として一番わかりやすいと思う。
→ 新NISAとは?会社員が知っておくべき制度の基本と始め方
つみたてサラリーマン 管理人


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